スター誕生(レディガガ&ブラッドリークーパー) レビューその2

公開日: 

今年最後の日だから,2回目見てきたわ。1回目は最悪だったけど,予想通り2回目は最高っ!同じ映画がこんなにも違って見えるなんて自分でも驚いてるの。新たな気づきもたくさんあったわ。今日はそれを書くわね。

ゲイバーでのアリーの歌を聴いた後,ジャックがアリーを飲みに誘う場面。アリーがメイクを落としている間,ジャックが歌っていたのが「メイビー・イッツ・タイム」。この歌詞がすご~く意味深なの。“暗示ソング”の最たるものかもしれないわ。

♪古いやり方を葬り去る時が来たんだろう
古いやり方を葬り去る時が来たんだろう
人はなかなか簡単に変われるものじゃない
まったく,試してみるのも一苦労さ
古いやり方を葬り去る時が来たんだろう♪

♪死んだ後,何が待ち受けているかなんて誰も知らない
死んだ後,何が待ち受けているかなんて誰も知らない
人から聞いたり本で読んだりしたことを信じる連中もいる
死んだ後,何が待ち受けているかなんて誰も知らない♪

♪故郷に戻れないのは喜ばしいね
あの日々が永遠に消え去ってくれて嬉しいよ
だが俺の過去の亡霊を蘇らせて
ここに連れて来られるなら, そうするさ♪

♪近頃じゃ神に語りかける者など誰もいない
近頃じゃ神に語りかける者など誰もいない
神は天から見下ろしながら
俺たちのやり方を笑っていると思いたい
近頃じゃ神に語りかける者など誰もいない♪

♪ガキの頃は皆が俺を騙そうとしていた
あの俗物は破滅したとか
地獄は本当にあるとか言われたよ
まあ, 俺はリノの街で地獄を見たがね
この世界は,古ぼけた巨大な釘付きの車輪
回転する鉄の輪っかなのさ♪

アリーに「新しい人生を共に歩んでいこう!」と提案してるようにも聴こえるけどそれだけじゃないわ。この歌詞にはジャック自身の辛く苦しい過去が凝縮されていたのね。そしてこれから訪れる悲しい運命も暗示されてるわ。まるで全てを見通していたみたいに…

着替えを終えたアリーが出てくる時にジャックがこの曲を歌ってて。その時のアリーの目がす~っごく印象的だったわ。歌っているジャックをじっと見つめて,すごく悲しそうな表情をしたの。アリーはこのとき,ジャックの心の奥に潜む深い孤独感を本能的に感じ取ったんだと思う。それが「シャロー」の歌詞につながるのね。

2回目を観るまでは「ジャックは淋しさから解放されたくて死を選んだ」って思ってた。でもそれは大きな間違いだったわ。今ははっきり言える。彼が死を選んだのはアリーを深く深く愛していたからだって。

その大きなきっかけとなったのがグラミー賞授賞式。アリーにとって最も輝かしい場面にあんな醜態をさらしてしまった自分への激しい怒り。そしてアリーに対する深い深い謝罪の気持ち。普通の人なら立ち直れないくらい落ち込むと思うわ…

次がマネージャーのレズから言われた厳しい言葉。「はっきり言おう。これ以上,彼女を苦しめるのなら別れてほしい。」ジャックにとってはものすごくショックな言葉だと思う。でもマネージャーであるレズの仕事はアリーに最高のパフォーマンスをさせること。だからジャックは何も反論できなかったの…

たぶんジャックはこの時,自分がアリーの成功の妨げになっているって強く感じたんだと思うの。ジャックにとって一番大切なのは,アリーが歌手として大きく羽ばたくこと。でも今は自分がその大きな妨げになってしまっている…ジャックにとってこんなつらいことはないと思う。

そして最後のとどめはアリーが最後についた嘘。アリーはジャックに余計な心配をさせたくなくてあんな嘘をついたの。でもジャックにはそれが嘘だってわかってた。アリーの優しさが逆にジャックを追い詰めてしまったのね。

アリーはそのことを最後まで悔やんでいたわ… え? アリーがどんな嘘をついたのかって? あの… それに気づかないようじゃ,この映画を語る資格はないわ。ちょっと厳しい言い方だけど…

アリーはジャックが自殺することを,たぶん本能的に感じていたんだと思う。ジャックとアリーが最後に言葉を交わす場面。アリーが部屋を出る前にジャックがもう一度アリーに声をかけたでしょ。「もう一度,君の顔を見たかったから…」って。この言葉も意味深よね。

それにステージの直前に「ジャックの無事を祈って!」みたいなことも言ってたし。だからアリーは本能的にジャックがヤバいって気づいてたんだと思う。だからあんな嘘をついたのね…

そして最後にようやくわかったの。やっぱりこの物語はハッピーエンドだったんだって。A Star is born. この star には2つの意味があって,一つは歌手としての star, そしてもう一つは 夜空に輝く星の star。星になったジャックが天からアリーを見守ることでアリーは本当のスターになれたの。だからこの映画は2つの意味で A star is born ってわけ。だからやっぱりハッピーエンド!

シェアありがとうございます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

Your Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP ↑